国際医療協力

財団法人 赤枝医学研究財団


 財団法人赤枝医学研究財団では、オケタニ式乳房管理法研鑽会と協力して、途上国の母子保健の向上に努力しております。
平成6年より、バングラデシュにオケタニ式をマスターした助産婦を2名づつ派遣し、また、バングラデシュから医師、助産婦を日本にお招きし、研修に励んでいただいております。
 途上国の爆発的な人口増加は、やがて地球の環境汚染につながることが危惧されております。
そのため、母乳を促進することにより、産児と産児の間隔を2〜3年間空けることができ、自然の産児制限が期待されます。
 母乳促進運動は途上国のPHC重要なプログラムと考えています。

 現在バングラデシュ、ダッカにある国立母子保健センター(ICMH)の中にアカエダ・オケタニ・ラクテーションセンターが設置されていますが、毎日母乳管理を受けるお母さん方で溢れています。
 H18年5月に粟野雅代助産師と久保伊都子助産師がバングラデシュに出かけ、現地助産師の再研修を行いました。


平成18年5月
桶谷式乳房治療手技講習会開会式
(ICMHバングラデシュ)
平成18年5月
手技の指導・上級者コース

平成18年9月9日 国際看護研究会 第9回学術集会
粟野雅代先生発表抄録より

バングラデシュにおける母乳育児支援の試みと今後の展望
ー12年間の桶谷式乳房ケア技術研修を通してー
Oketani Breastfeeding Training Course in Bangladesh and future prospects

粟野雅代
Awano Masayo
桶谷式乳房管理法研鑽会
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長尾早枝子
Nagao Saeko
桶谷式乳房管理法研鑽会

緒言:バングラデシュのみならず開発途上国では、母乳で育てられない乳児は、その生命維持や成長に大きなリスクを伴う。桶谷式乳房管理法研鑽会(以下、桶谷式と略す)では、乳汁分泌促進をはじめ母乳育児に関する問題改善を図ることを目的に、助産師が独自の乳房への技術的操作(桶谷式では「手技」と称する)を行い、この技術の普及と研鑽に努めている。桶谷式は1994年よりこの乳房手技技術の指導研修をバングラデシュの助産師や医師らに実施してきた。この計画は赤枝恒雄医師(赤枝医学研究財団理事長:東京)とBangladesh Breastfeeding Foundation の会長であるProfessor MQ-K Talukderによって、バングラデシュでの母乳栄養状況の改善と乳児の健康増進を図ることを目的に発案、開始された。
以来、桶谷式は赤枝医学研究財団の要請を受け、これまで12年間にわたりバングラデシュの助産師や医師らに技術研修を実施し、母乳育児支援の向上ならびにヘルスプロモーション促進に寄与してきた。

今回その経過と現状を報告する。
支援経緯:第1回の技術研修は1994年に、桶谷式の技術認定者により行われた。この時、桶谷式の乳房ケア技術は現地の医師、助産師から絶賛され、その後の継続的な技術研修指導を熱望された。以降、赤枝医学研究財団の国際保健医学研究助成事業の一環として、毎年桶谷式の認定者が現地での技術研修指導に訪れている。1999年には、新設された母子保健研究所:Institute of Child and Mother Health(ICMH)に、Akaeda Oketani Lactation Management Center と称する専任の母乳育児専門助産師をおく母乳外来が開設された。以降、現在までに母乳育児に関する様々な問題を抱える母子がこの母乳外来を受診し、それのみならず、バングラデシュ内外からも多くの医療研修者が見学に訪れ、その独自性と実績が好評を博している。

このように現在では、桶谷式の技術は現地の母子保健・医療関係者の間で広く受け入れられ、1994年以来、これまで延べ200人以上の助産師、医師が技術研修を受け、母乳育児の保護と推進、母子保健の向上を目指し活躍している。 結果:2006年5月現在で、国内に13のOketani Lactation Center (病院内の母乳外来)を開設するまでに発展した。この活動の創始者である赤枝医学研究財団は、当初からこのプロジェクトを10年計画と定めていたため2004年に援助を終結した。しかし、桶谷式研鑽会はこれまでケア技術を教え広めてきた経緯があるため、今後の活動方針を定める目的で2006年5月に現地調査を実施した。今回のインタビュー調査の結果、現地の研修参加者のみならず、産科医師、小児科医師、研究所長からも、桶谷式がバングラデシュの母乳育児の支援・促進に大きく貢献しているとの現状報告と将来に向けて研修続投への強い要望が聞かれたため、桶谷式は今後も独自の援助活動を継続する方針を採択した。

今後の課題:
1. 将来に向けて、正しい桶谷式の技術を伝播していくこと
2. 国際社会への貢献と技術支援の具体的方法の検討
3. 資金的困難の克服
などがあげられる。


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